2010年 07月 28日
とっさに浮かんだ詩編のことば |
月曜日、そろそろ支度をして午後からの会議に向かおうと思っていると、携帯にSさんから電話がかかってきた。Sさんは、ほとんど礼拝には来られないが、月に一度は必ず牧師室を訪ねてきて近況報告してくれる。いわば、教会シンパというか、良き支援者だ。6月23日の日記に紹介したSさんがこの人。
よく聖書を読んでいる人で、イエス様のことをよく話してくれる。めぐみ教会のことをとても気にかけて、会堂建設への献金も、もう10年以上続けてくださっている。
電話口でSさんがしぼりだすような声で「助けてください。動けないんです」という。よく事情がつかめないが、「ともかくすぐ行くから」と駆けつけた。Sさんは教会から自転車で5分ぐらいのところにある小さなアパートに一人暮らしだ。行ってみると、Sさんは出かける用意をして玄関にすわってはいるものの、まったく動けない状態になっている。土曜日から三日間、ほとんど何も食べていないという。すぐに救急車を呼ぶ。MM病院へ。
Sさんは肺気腫をわずらっており、もともと肺の機能が普通の人の2割ぐらいしかない。ぎりぎりのところで呼吸しているために、なんらかの原因で強いストレスがかかると、呼吸困難になってしまうとのこと。今回は、おそらく脱水症状が原因となって、このようなことになったのでは、との医師の見解。
これは入院することになるだろうというので、入院となるとあと2時間ぐらい付き添っている必要があるが、僕は会議へ行かねばならぬ。教会員で、Sさんと親交のあるY兄に来てもらってあとのことを託した。まずは一安心。
と思っていたら、火曜の朝7時半に病院から電話がかかってきた。9時までに来てほしいという。行くと、夜中に酸素吸入量が極端に低下して人工呼吸器を取り付けたという。これから、より設備の整ったHY病院へ救急搬送するので同乗してほしいとのこと。Sさんと共に、二日続けて救急車に乗ることになった。
それにしても、思っていたより状態がずっと悪かったことには驚いた。Sさんの体は、今回の件で想像していた以上のダメージを受けていたのだ。
転院は大仕事だった。何人もの看護士が周りを囲んでいくつもの機器を運び、医師がぴったり付き添う中、慎重にベッドからストレッチャーに移し、救急車へと向かう。
Sさんは時折激しく咳き込み、小さな体をいよいよ小さく丸めて震えている。僕はついているだけで、「Sさん一緒にいるよ。Sさん、神様が支えてくださってるから、がんばろうね」という以外、何もできない。
髪が乱れ、額に汗をにじませて震えているSさんに手を触れながら、脳裏に浮かんだのは詩編23編だった。
死の陰の谷を行くときも わたしは災いを恐れない。
あなたがわたしと共にいてくださる。
あなたの鞭、あなたの杖
それがわたしを力づける。
その御言葉を口ずさみながら、「主よ」と祈る。それが、それだけが、一緒にいるものとしてのつとめだったと思う。
詩編34編18節
主は助けを求める人の叫びを聞き
苦難から常に彼らを助け出される。
主は打ち砕かれた心にちかくいまし
悔いる霊を救ってくださる」。
詩編のことばは、こういう時、本当に心強い支えだ。
神様が、神様を慕い求める、少年のような心をもった大人、Sさんを守ってくださらないはずがない。そう確信した。Sさんは何も言えないが、きっとこの確信は共有してくれているはずだ。今までのつきあいから、そのことはわかる。
今、SさんはまだICUにいるが、容態はよくなっているようだ。感謝である。人工呼吸器をはずすことが当面の目標となる。昨日の夕方には高齢のお母様を病院にお連れすることができた。まずは一安心。
それにしても、この猛暑は、体の弱い人たちにはこたえる。
しっかり栄養をとり、水と塩分をきちんと補給することが大切だ。
特に、一人暮らしの人は要注意。
そしてもう一つ、詩編をしっかりと心の中に蓄えておこう。できるだけいっぱい。
よく聖書を読んでいる人で、イエス様のことをよく話してくれる。めぐみ教会のことをとても気にかけて、会堂建設への献金も、もう10年以上続けてくださっている。
電話口でSさんがしぼりだすような声で「助けてください。動けないんです」という。よく事情がつかめないが、「ともかくすぐ行くから」と駆けつけた。Sさんは教会から自転車で5分ぐらいのところにある小さなアパートに一人暮らしだ。行ってみると、Sさんは出かける用意をして玄関にすわってはいるものの、まったく動けない状態になっている。土曜日から三日間、ほとんど何も食べていないという。すぐに救急車を呼ぶ。MM病院へ。
Sさんは肺気腫をわずらっており、もともと肺の機能が普通の人の2割ぐらいしかない。ぎりぎりのところで呼吸しているために、なんらかの原因で強いストレスがかかると、呼吸困難になってしまうとのこと。今回は、おそらく脱水症状が原因となって、このようなことになったのでは、との医師の見解。
これは入院することになるだろうというので、入院となるとあと2時間ぐらい付き添っている必要があるが、僕は会議へ行かねばならぬ。教会員で、Sさんと親交のあるY兄に来てもらってあとのことを託した。まずは一安心。
と思っていたら、火曜の朝7時半に病院から電話がかかってきた。9時までに来てほしいという。行くと、夜中に酸素吸入量が極端に低下して人工呼吸器を取り付けたという。これから、より設備の整ったHY病院へ救急搬送するので同乗してほしいとのこと。Sさんと共に、二日続けて救急車に乗ることになった。
それにしても、思っていたより状態がずっと悪かったことには驚いた。Sさんの体は、今回の件で想像していた以上のダメージを受けていたのだ。
転院は大仕事だった。何人もの看護士が周りを囲んでいくつもの機器を運び、医師がぴったり付き添う中、慎重にベッドからストレッチャーに移し、救急車へと向かう。
Sさんは時折激しく咳き込み、小さな体をいよいよ小さく丸めて震えている。僕はついているだけで、「Sさん一緒にいるよ。Sさん、神様が支えてくださってるから、がんばろうね」という以外、何もできない。
髪が乱れ、額に汗をにじませて震えているSさんに手を触れながら、脳裏に浮かんだのは詩編23編だった。
死の陰の谷を行くときも わたしは災いを恐れない。
あなたがわたしと共にいてくださる。
あなたの鞭、あなたの杖
それがわたしを力づける。
その御言葉を口ずさみながら、「主よ」と祈る。それが、それだけが、一緒にいるものとしてのつとめだったと思う。
詩編34編18節
主は助けを求める人の叫びを聞き
苦難から常に彼らを助け出される。
主は打ち砕かれた心にちかくいまし
悔いる霊を救ってくださる」。
詩編のことばは、こういう時、本当に心強い支えだ。
神様が、神様を慕い求める、少年のような心をもった大人、Sさんを守ってくださらないはずがない。そう確信した。Sさんは何も言えないが、きっとこの確信は共有してくれているはずだ。今までのつきあいから、そのことはわかる。
今、SさんはまだICUにいるが、容態はよくなっているようだ。感謝である。人工呼吸器をはずすことが当面の目標となる。昨日の夕方には高齢のお母様を病院にお連れすることができた。まずは一安心。
それにしても、この猛暑は、体の弱い人たちにはこたえる。
しっかり栄養をとり、水と塩分をきちんと補給することが大切だ。
特に、一人暮らしの人は要注意。
そしてもう一つ、詩編をしっかりと心の中に蓄えておこう。できるだけいっぱい。
by boxy-diary
| 2010-07-28 09:03
| 聖書