2015年 09月 16日
Gotteslob ドイツの新しいカトリック教会歌集 |
9月5日に、立教大学諸聖徒礼拝堂を会場として、日本賛美歌学会の2015年度大会が行われました。
賛美歌学会では3年に一度、海外から講師を招聘しています。2012年には、ニュージーランドからコリン・ギブソン氏をお招きしました。今年はドイツ・マインツ大学教授(専門は典礼学・聖歌学)のアンスガー・フランツ氏をお迎えし、2013年に刊行されたドイツ・カトリック教会の新しい教会歌集『Gotteslob(ゴッテスロープ)』について学びました。
僕は「公式フォトグラファー」としての任命を受けたので(!?)、小さいながら優れもののCyber-shot DSC-RX100を持参して、パシャパシャ撮りまくりました。講師近影、いかがでしょうか。
英国のコレッジのような雰囲気を持つといわれる立教池袋キャンパスは、建物の外も内もシックで美しいので、撮るのが楽しいですね。
フランツ教授の講演は、ドイツにおける会衆賛美と賛美歌集の歴史から始まりました。賛美歌に関心を抱く者にとっては非常に興味深い話でした。カトリックだけの話ではなく、ルター派、改革派における賛美歌の歴史と、その評価、カトリックへの影響も語られ、信仰者が礼拝で歌う歌というものが、いかに同時代の社会から、また他の教派的伝統からも影響を受けるものであるかを改めて感じました。
さて、今年も日本賛美歌学会は小歌集を作りました。(これはこの学会のユニークな特色であり、特筆すべき活動成果と思います。)
もちろん、作ったものは歌わにゃ損、損、というわけで、会長の指揮のもと、いっぱい歌いました。(さすがに皆さん、声量豊かで、フランツさんも感激してました。)
『神をたたえよ ドイツのカトリック教会歌集 Gotteslob(2013年)より』 頒布価格1000円
*詳しくは下記サイトをご参照ください。
日本賛美歌学会公式サイト
Gotteslobの編纂アドバイザーを務めたフランツ氏が選曲した23作品を、学会運営委員会が日本語に訳しました。担当者が作ってきた歌詞を、「歌う会長」高浪先生のリードのもと皆で歌い、忌憚なく意見を言い合って仕上げていくという作業は、いつものように、とっても楽しく、また勉強になるものでした。
この歌集には、とても古いものと同時に、ちょっとびっくりするぐらい斬新なものも含まれています。
フランツ氏は、マタイ13章47-53節の「投網のたとえ」を用いて、「あらゆる種類のよい魚たち」をこの歌集は集めたのだ、と言われました。古い漁場から、また新しい漁場から、良い魚が精選されたのだと。
年代別データでみると
新水域からの作品には面白いものがたくさんありましたよ。
たとえば、僕が担当した三作品のうちの一つは、旋律が、かの有名なミュージカル、Jesus Christ Superstarの、最後の晩餐の場面で歌われるThe Last Supper(アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲)なのです!
このミュージカル・映画を観たことのある方なら、聴けば、「ああ、あれか!」と思い出すでしょう。大変美しい、心にしみる歌です。 (ユーチューブでご覧あれ)
Jesus Christ Superstar (1973) The Last Supper
この旋律に、「パンとワインと共にわたしをささげます、成功も失敗も、この身のすべてあなたへと・・・」という歌詞がのり、ミサにおける供えものの準備のときの歌として歌われるのです。
「賛美歌作家をめざしている」僕にとって、大きな刺激となる作品です。
この学会の活動はすべて、神礼拝に仕えるためのもの。
それゆえ大会は、開会礼拝(歌による朝の礼拝)に始まり、「夕べの賛美(Abendlob)」で閉じられました。
朝は聖公会の礼拝伝統によって、夕べはGotteslobの「日々の典礼」を用いて、光の祭儀(Lichtritus)として。
礼拝奉仕にあたった人たちを教派でいえば、カトリック、聖公会、日本キリスト教団、JECA(日本福音キリスト教会連合)。実にエキュメニカルですね~。
このように豊かな礼拝体験ができることも、この学会の大きな魅力です。新しいオルガンの音色は壮麗で(オルガニストの友人によると”シンフォニック”で)、崎山さんの演奏も素晴らしく、「なるほどこれが聖公会の賛美リードなんだなあ」と納得したことでした。
充実した一日を感謝。
::::::::::::::::::::::::
賛美歌学会では3年に一度、海外から講師を招聘しています。2012年には、ニュージーランドからコリン・ギブソン氏をお招きしました。今年はドイツ・マインツ大学教授(専門は典礼学・聖歌学)のアンスガー・フランツ氏をお迎えし、2013年に刊行されたドイツ・カトリック教会の新しい教会歌集『Gotteslob(ゴッテスロープ)』について学びました。
僕は「公式フォトグラファー」としての任命を受けたので(!?)、小さいながら優れもののCyber-shot DSC-RX100を持参して、パシャパシャ撮りまくりました。講師近影、いかがでしょうか。
英国のコレッジのような雰囲気を持つといわれる立教池袋キャンパスは、建物の外も内もシックで美しいので、撮るのが楽しいですね。
フランツ教授の講演は、ドイツにおける会衆賛美と賛美歌集の歴史から始まりました。賛美歌に関心を抱く者にとっては非常に興味深い話でした。カトリックだけの話ではなく、ルター派、改革派における賛美歌の歴史と、その評価、カトリックへの影響も語られ、信仰者が礼拝で歌う歌というものが、いかに同時代の社会から、また他の教派的伝統からも影響を受けるものであるかを改めて感じました。
さて、今年も日本賛美歌学会は小歌集を作りました。(これはこの学会のユニークな特色であり、特筆すべき活動成果と思います。)
もちろん、作ったものは歌わにゃ損、損、というわけで、会長の指揮のもと、いっぱい歌いました。(さすがに皆さん、声量豊かで、フランツさんも感激してました。)
『神をたたえよ ドイツのカトリック教会歌集 Gotteslob(2013年)より』 頒布価格1000円
*詳しくは下記サイトをご参照ください。
日本賛美歌学会公式サイト
Gotteslobの編纂アドバイザーを務めたフランツ氏が選曲した23作品を、学会運営委員会が日本語に訳しました。担当者が作ってきた歌詞を、「歌う会長」高浪先生のリードのもと皆で歌い、忌憚なく意見を言い合って仕上げていくという作業は、いつものように、とっても楽しく、また勉強になるものでした。
この歌集には、とても古いものと同時に、ちょっとびっくりするぐらい斬新なものも含まれています。
フランツ氏は、マタイ13章47-53節の「投網のたとえ」を用いて、「あらゆる種類のよい魚たち」をこの歌集は集めたのだ、と言われました。古い漁場から、また新しい漁場から、良い魚が精選されたのだと。
年代別データでみると
新水域からの作品には面白いものがたくさんありましたよ。
たとえば、僕が担当した三作品のうちの一つは、旋律が、かの有名なミュージカル、Jesus Christ Superstarの、最後の晩餐の場面で歌われるThe Last Supper(アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲)なのです!
このミュージカル・映画を観たことのある方なら、聴けば、「ああ、あれか!」と思い出すでしょう。大変美しい、心にしみる歌です。 (ユーチューブでご覧あれ)
Jesus Christ Superstar (1973) The Last Supper
この旋律に、「パンとワインと共にわたしをささげます、成功も失敗も、この身のすべてあなたへと・・・」という歌詞がのり、ミサにおける供えものの準備のときの歌として歌われるのです。
「賛美歌作家をめざしている」僕にとって、大きな刺激となる作品です。
この学会の活動はすべて、神礼拝に仕えるためのもの。
それゆえ大会は、開会礼拝(歌による朝の礼拝)に始まり、「夕べの賛美(Abendlob)」で閉じられました。
朝は聖公会の礼拝伝統によって、夕べはGotteslobの「日々の典礼」を用いて、光の祭儀(Lichtritus)として。
礼拝奉仕にあたった人たちを教派でいえば、カトリック、聖公会、日本キリスト教団、JECA(日本福音キリスト教会連合)。実にエキュメニカルですね~。
このように豊かな礼拝体験ができることも、この学会の大きな魅力です。新しいオルガンの音色は壮麗で(オルガニストの友人によると”シンフォニック”で)、崎山さんの演奏も素晴らしく、「なるほどこれが聖公会の賛美リードなんだなあ」と納得したことでした。
充実した一日を感謝。
::::::::::::::::::::::::
by boxy-diary
| 2015-09-16 10:56
| さんびか